【最高傑作!?】デビルメイクライ3 Devil May Cry 3 レビュー・感想


(DMC1~3まで入ったパック)

カプコンによって発売された正統派アクションゲームの3作目。

1・2もレビューしているのでセットで読んでいただけると幸いだ。

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3作目にしてついに…ついにやってくれたのである。

GEN
GEN

本当にやってくれましたよ…

 

ゲーム概要

若かりしころのダンテを主人公とし、突如現れた巨大な塔「テメンニグル」を登っていくストーリー。

時系列的には3→1→2となっており、1でダンテの経営する「デビルメイクライ」が如何にはじまったかが描かれる。

いきなり3からはじめても問題ないのだが…(後述

登場人物

ダンテ

ご存じ悪魔狩人。

3作品の中で時系列的に最年少のダンテなので、やたら喋る、ノリノリ、戦闘を楽しむ感が最大限に描かれている。

後述するが、歴代最高のカッコよさとチャラさを誇る。

レディ

生身の人間ながらデビルハンターを生業とする女性。

背中にかついだ巨大なロケランや無数の重火器を使いこなす。

4で全身整形を果たす

本作でのレディはダンテに手玉に取られることが多いポジションだが、アニメではダンテが常にレディに借金しているという設定で、お姉さん度が増している。

アーカム

スキンヘッドの悪役。禿げの風上にも置けない男。

バージル


ダンテの双子の兄にして、本作最高のサブキャラ

青いコートと日本刀、倒した悪魔の血で髪の毛をオールバックにする通称「デビルワックス」がトレードマーク。

ダンテとは兄弟だが性格は真逆でチャラさは一切ないタイプ。

ダンテ同様の技や能力を多く持つ。

美学のため、一切重火器を使わず刀を主体とする攻撃で戦う。

たびたびボスとしてダンテの前に立ちはだかる。

最高難易度Dante Must Die では1でも登場したボスの専用飛び道具「幻影剣」を操るようになる。

あまりに強いのでファンからは「鬼いちゃん」と評される。

人気がありすぎて完全版となるSE(special edition)では晴れてプレイアブルキャラクターに昇格。

良い点

はっちゃけまくりの少年ダンテ

1よりもさらにノリノリになったダンテを操作できる。

ストーリーそのものは結構暗い話なのだが、このダンテのおかげで良い意味で軽い作品に仕上がっている。

半裸にジャケットを着る変態だが、何をやってもスタイリッシュなので許される。

各キャラクター・ムービーシーンのカッコよさ

お遊び要素満載のいちいちカッコいいムービーが終始続く。

まさに踊るように悪魔を倒していく様がスタイリッシュなカメラワークと共に見事に描かれている。

今作はダンテはもちろん敵キャラもスタイリッシュなものが多い。

ボスもちゃんと喋ってくれるので、2のような無口なやりとりはほとんどない。

また、新しい近接武器を入手する際は倒したボスの要素を引き継ぐ形になる。

氷の番犬ケルベロスを倒す

氷ヌンチャク「ケルベロス」が手に入る

この演出がいちいち憎い。

ちなみに入手時ももちろんムービー付き。いちいちダンテがスタイリッシュに暴れながら使い方を(体で)説明してくれる。

BGMの重厚さ

元々のノリはそのままに、一部の曲にはエフェクトのかかった歌詞がつくようになった。

ボス戦ごとに専用BGMも用意され、どれも名曲揃い。

武器・アクションの豊富さ

武器は近接武器5種類、銃5種類。

シンプルな大剣リベリオンは2から続投。他にも氷ヌンチャクケルベロス、電撃鎌ギターネヴァン と個性豊かなラインナップ。

2のような手抜きではなく武器ごとに別のアクションが用意されており、ゲームとして飽きが来にくい配慮がなされている。

また、ほとんどの武器は直観的に技の性質がわかりやすい配置になっているのも良い点。

スティンガーコマンドなら突進攻撃、ハイタイムのコマンドなら斬り上げ攻撃など

1以上に派手な技が多いのも素晴らしい。

特に各武器で用意されている連打により発生する「クレイジーコンボ」は無数のラッシュ攻撃や巨大な炎を出現させたり、画面いっぱいに電撃を発生させるなどド派手。

細かい隠れ(?)アクションの追加

1・2既プレイでも気づかないスタイリッシュなアクションが細かい位置で用意されている。

・ポール近くで△:ポールを使って大車輪を行い斬り付ける
・敵の近くで×:敵に乗る。□連打で銃連射も可

など。素材を生かし切ったアクションの豊富さに感心させられる。

スタイルアクションの登場

近接武器・遠距離武器に加え、ミッション前にスタイルを装備することで〇ボタンで専用のスタイルアクションが可能になった。

〇ボタンは1では「決定」、2では「回避行動」ボタンだった

スタイルには経験値の概念があり、ストーリーを進めると新たな技が追加されていく。

ダッシュや瞬間移動が可能になるトリックスター、近距離武器で専用技が使えるようになるソードマスター、重火器での専用技が使えるガンスリンガー、タイミングを極めればガードやカウンターを叩きこめるロイヤルガードと豊富なバリエーション。

各スタイルを極めるもよし、じっくり練習して各々を楽しむもよし。

後半までストーリーを進めるとさらに新スタイルも解禁される。時間をゆっくりにするクイックシルバー、分身を出現させ火力を倍加させるドッペルゲンガーとますます戦略幅が増加。

2での改善点をそのまま継承

クリアしたミッションに再挑戦できる「ミッションセレクト」、戦闘中リアルタイムに武器が変更できる「リアルタイム武器チェンジ」、純粋に戦闘が楽しめるミニゲーム「ブラッティパレス(完全版のみ)」など1・2で好評だった要素はほぼ完全継承。

特にリアルタイム武器チェンジは重火器だけでなく近接武器にも採用されたことで熟練者ほどスタイリッシュな連携が繰り出せるようになった。

バランスブレイカーな要素の廃止

〇ボタンは前述のスタイルアクションボタンとなり、回避行動の入力は1準拠に戻った。

前作までの極端に強い技やバグ技、ハメ技などはなくなった。

その反面知識や技術を要するもののスタイリッシュさの幅を広げる連携は多数用意されている。

まさに王道のアクションゲームとして原点回帰したといえる。

一応トリガーバーストというゲージを消費する超高火力技があるが、ゲージを7割消費するためコストには見合っている。

スタイリッシュ評価軸の適正化

スタイリッシュに戦うほど、ゲームが有利に運ぶようになっているのがこのシリーズーーー今まで割とざっくりだったスタイリッシュ評価がしっかりしたものになった。

具体的には

・敵からダメージを受けない
・同じ技を短期的に使わない
・スタイリッシュな技を使う(各技にポイントが用意されている)

と、極めて明確になった。

特に「同じ技を短期的に使わない」はゲーム性として非常に重要。

この手のアクションゲーに常に付きまとう問題が「強力な技ばかり連発すれば大体おk」になってしまうことだが、DMC3では死に技がほとんどなくすべての技を魅せ技として使う価値が生まれている。

戦闘中は画面左上に常にスタイリッシュランクが表示されD~SSSランクで表現される。ちなみに

Dope!
Crazy!
Blast!
Alright!
Sweet!
SShowtime!!
SSStylish!!!

といちいちカッコいい英語ロゴが使われている。

能力アップアイテム「ブルーオーブ」を入手するときにはスタイリッシュランクを高くしないとにオブジェクトが破壊できないという要素がある。

制作陣が如何にスタイリッシュさを重視しているかがうかがえる。

悪い点・賛否両論点

スタイルのリアルタイム変更ができない

キャラ操作についてはほぼストレスフリーな本作だが、スタイルはミッション前か特定の場所でしか変更できないのはマイナス点。

このエリアはトリックスターが良かった、次のボスはソードマスターにしたい

といった要望は時空神像というオブジェクトがないエリアでは不可。

リアルタイムにスタイル変更できれば更に戦略幅が広がったはずである。

同じ思考のユーザーがあまりに多かったのか、PC版では有志が制作したリアルタイムスタイルチェンジのMOD(平たく言えば改造データ)があったりする(すご

この声に対応してくれたのか次回作でのダンテはリアルタイムスタイルチェンジが可能となった。

GEN
GEN

ありがとうカプコン様

DMD難易度の上昇

最高難易度Dante Must Die(DMD)の難易度は2から大幅アップ。

こちらのやれることが多くなった分、敵もいろんな攻撃をしてくるので中々歯ごたえがある。

またDMDでは例のごとく敵が強化されるのだがデビルトリガーを引いた敵は浮きにくくなる特性がつく。

浮きにくくなると空中コンボが続きにくくなるので、コンボゲーとして楽しみたい人にはストレスになる可能性も。

やっかいなのがチェスをモチーフにした悪魔たち「ダムドチェスメン」。

そもそも全員スーパーアーマーなので当然浮かずいくらでも割り込んでくる。

ミッション後半にチェス敵を大量に相手にするエリアがあるのだが、ここばかりは中々スタイリッシュに行かず苦労したユーザーも多いのではないだろうか。

一部の敵はスタイリッシュさを削ぐ

ほとんどの敵はスタイリッシュに攻撃してきてやられっぷりも爽快なのだが、一部はストレスがたまるタイプも。

ダンテが背後を向けないと攻撃できず、体当たりの判定が理不尽に長いソウルイーター、背後から出ないと盾でどんな攻撃もはじき返すデュラハンは敵として強い・弱いというより面倒くさい存在。

ロードの長さ

ある意味本作最大の欠点。サクサク進める間は問題ないが、難所になりコンテニューが増えると一気にロードが長く感じてくる。

しかし一応ロード時間もNow loading のロゴを□や△で攻撃することができ、一定回数で破壊することができる演出をつけるという小粋な一面も見逃せない。

(完全版のみ)バージル編はストーリーなし

冒頭ムービー以外はダンテステージをバージルで進んでいくだけのシンプルなもの。

完全版で後からつけたものなので仕方ない面も大きい。

エアハイクがある武器とない武器がある

空中での二段ジャンプ「エアハイク」は今作でも実装されている。

しかし5種類の近接武器すべてで使えるわけではなく、ケルベロスとネヴァンでは使えない。

よってリベリオンで戦っていて1度ジャンプしてからケルベロスに変更するとそのままダンテが下りてくるだけになり、スキが生じたりコンボが途切れたりする。

ミッション3以降はやや地味

ミッション1・2以降は塔の中をひたすら上っていくので絵面があまり変わり映えしない。

そのためコンボ動画や魅せプレイはM1・2を使ったものが多い(最も体力の高いだけの雑魚が出るのも要因の1つなのだが)。

GEN
GEN

各ボスとだけ好きに戦えるモードとかあればなぁ(十分神ゲーなんですけどね

無印とSEどちらを買うべきか

無印3でできて、完全版のSE(Special Edition)でできないことはないので今買うならSE一択である。

スイッチ版のパックに入っている3もSEなので、PS2がなければこちらでもおススメ。

無印との違いは

・バージルモード追加
・Very Hardモード追加(HARDとDMDの中間)
・新ボス「ジェスター」の追加
・ミニゲーム「ブラッティパレス」追加

などなど。

GEN
GEN

個人的にはPS,PS2のアクションゲームではゴッドハンドと並ぶ名作と感じた本作ーーーぜひ手に取ってプレイしてみてください!!

ただし、3が凄すぎて3→1→2とやると肩透かしを食らうかもしれません汗