バイオ4まで全クリア済み男の「バイオハザード5」レビュー

賛否の多い本作だが、実際のところどれほどの内容だったのだろうか。

バイオ4までをそれなりにやりこんだ男が一通りクリアし終えた段階で感じたことをつらつらと述べていく。

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良い点

4を軸としたゲーム性の向上

基本は4からのゲームシステムを踏襲している。

常に使用キャラの背後がカメラ視点となるビハインドビュー、銃を構えるとレーザーサイトを使い狙いを定め、ヒットした箇所に応じて敵への影響が異なる仕様などホラーアドベンチャーよりもアクションに振り切った作品。

ベロニカまでの旧バイオとの最大の違いとして、敵を回避するより倒した方が楽な場面が多い点があげられる。よって初心者ほど敵を基本的に殲滅して進めて行くことになる。

敵を倒すことで弾を入手できるので、弾切れで詰むといった事態は少ない。

お金の概念も健在で、敵を倒したり探索によって収入を得て武器を強化していく。

チャプターの節目で武器売買画面が出現するようになった。

幅の広がる2人主人公制

バイオ0に続き、主人公2人を同時に動かしていくシステムを採用。

ソロで遊ぶ際は男性キャラ「クリス」を操作し、女性キャラ「シェバ」はコンピュータが担当する。

シェバの持ち物はこちらが管理する。武器を装備させれば要所で援護してくれ、回復アイテムを持たせればピンチで治療してくれる。

また二人でなければ突破できない難所が多数用意されておりこれまでのバイオにはないコンビプレイが主になっている。

体術の多様化

4から登場した要素。特定部位に攻撃を当ててひるんだ敵に接近すると完全無敵技の体術が繰り出せるというもの。

ダウンさせた敵の頭を潰すストンプ、頭部ヒットでひるんだ敵に放つストレートなど4よりも進化。使用キャラによって性能が異なり、2人同時技も存在する。

後述のマーセナリーズでは体術を軸に戦う場面が多く、使いこなせると頼もしい。

オンラインやマルチが面白い(らしい)

オンラインを駆使すればコンピュータが操作するキャラも人間が操作できる。

ゴエモンの2人プレイのような感覚でわいわい楽しめる(らしいがGENは友人がいないのでやったことがない)。

グラフィックの向上

PS3のスペックを最大限に生かしたグラフィックは圧巻の一言。

今作は白昼堂々と戦闘シーンが多いいわゆる「明るいバイオ」である。明るくすることで画面は見やすくなる一方で「アラも目立ちやすい」欠点がある。

しかしバイオ5のグラフィックは光を当てられても素晴らしいクオリティを誇り、時間をおいてプレイしても最近のゲーム化のように遜色を感じない。

アイテムのリアルタイム管理

4まではスタートボタンを押してアイテム画面を開けばゲームから離れ一旦落ち着くことができた。

しかし5ではアイテム欄は完全にリアルタイム操作で画面が切り替わることもない。戦闘中に回復アイテムを使おうとしたらそのスキを攻撃されることが平気で起こる。

しかしボタン配置はよくできており、戦闘には割り当てられない方向キーで管理する。つまり「アイテム欄を管理しつつ戦闘」という芸当が可能。

弾薬装填もできるので慣れるとアイテム欄でリロードしつつ戦うのがデフォになる。

本編以外の要素の充実ぶり

ボリューム十分の本編に加え、3から登場した敵を倒す速度と量を競うミニゲーム「マーセナリーズ」やサブキャラクター達を主人公にした追加ストーリーモードも健在。

マーセナリーズに関しては未だにやりこみ勢によるスコアの更新が成されている。

これらの要素は無印でダウンロードコンテンツとして配信されていた。完全版では最初からすべての追加要素を遊ぶことができ便利。

今買うなら完全版のオルタナティブエディションを推奨する。

ストーリーが着地した

前作までさんざん引っ張ってきた伏線が一通り回収される。

展開としては賛否あるが、これまでを踏まえて割とよくまとまっていると個人的には感じた。

悪い点・賛否両論点

敵キャラ・クリーチャーの世界観

今回は舞台がアフリカとなっており、敵の設定は4のガナードに極めて近い。

見た目は人間だが寄生体に侵された怪物「マジニ」がメイン。

後半のマジニは銃火器をお構いなしに使ってくる集団と化し、もはや軍隊である。

4でもガトリング男のように軍隊じみた敵は一部登場したが今作の終盤はホラーと言うよりFPS。対人間とドンパチやっている感はどうしても抜けず、怪物と戦っている感は薄い。

また、世界観の面でも物議を醸した。

アフリカという設定上黒人ビジュアルの敵が多く登場する。これにより「白人のクリス達が黒人を撃ち殺すゲーム」というニュアンスで一部人種差別の声が上がることとなった。

しかしこの指摘はバイオ4にも当てはまる。4は舞台がスペインなのでフレーズをなぞれば「アメリカ人のレオンがスペイン人を撃ち殺すゲーム」となる。

4の際にそのテの声がほとんど聞こえなかったことを考えると今回の騒動は少々過剰反応に思う。

ホラー要素の減少

ホラーの鉄板として「ひとりきりの時に怖い目に遭う」があるが、常にシェバと一緒な今作ではひとりきりがそもそもほとんどない。

過去作でも二人で行動するシーンはあったものの、緊迫したシチュエーションでは「主人公単身 vs 何か」という構図を貫いていた。

単独行動の少なさはホラー要素を欠く大きな要因となっている。

しかしながらこれは4から指摘されていたことで、5にそもそもホラーを期待してはならないという考え方もできる。





新キャラ「シェバ」の不遇

第2主人公シェバはAIに任せると碌な立ち回りをせず、パートナーとして相応しくない感が強い。

弾を横取りした挙句無駄遣いしたり、勝手に前線に向かい死んでしまう(パートナーが死んでもゲームオーバー)は茶飯事。この仕様からクソゲー認定されている節が強い。

ミニゲームのマーセナリーズが未だにやり込まれているのも、このAIに煩わされる不安がないからとも言える。

1ミスが命取りになる高難易度ほど重荷になるので、やりこみ勢ほどシェバの扱いには困ったのではないだろうか。

そんなシェバにも一応活躍の場はある。ライフルを持たせれば常人離れした精密射撃を見せてくれたり、無限武器スタンロッドを持たせれば要所で助けてはくれる。

AIがまともか、別キャラとして各々単独行動にした方がシェバ人気は間違いなく上がったと思われる。

オルタナティブエディション(いわゆる「完全版」)のパッケージでは第2主人公シェバがリストラされクリスとジルの2ショットとなっている。

以下が完全版のパッケージである。


バイオハザード5 オルタナティブ エディション – PS3

追加要素でジルを使える場面が多いのは確かだが彼女は本編主人公ではない。サブキャラにパッケージ画を奪われるバイオキャラと言えばシェバくらいではないだろうか。

無限武器の常態化

初期装備で頑張る初期装備縛りは武器強化が一般化した4でも有名な縛りプレイである。

しかし今作の最高難易度プロフェッショナルは無限武器があることを前提に設計されている節が強い。

つまり、完全な初期装備でプロフェッショナルをクリアすることは極めて困難である。

これが原因でGENはやりこむ意欲が削がれてしまった。4のプロフェッショナルを初期状態から何十周とした方にはご理解いただけるだろうか。

体術の過剰な優遇

前作では縛りプレイでもない限り狙って出すメリットは薄かった体術だが、今作では軒並み強化されている。

高難易度では体術を一切使わずに進めると弾切れになることが多い。

銃火器で遠距離攻撃イメージの強い本作で、主人公たちが自ら接近して体術を繰り出しクリーチャーを撃破していく様はもはやどちらが怪物かわからないレベル

クリスに至っては見た目がゴリラ並みに鍛えられており、慣れればほとんど体術だけで敵を撃退できることからゴリスと揶揄されている。

文字が小さい

4と比べるとテキストのサイズがかなり小さい。また字幕も薄い色で描かれるので読みにくい。拡大できればよかったのだが。

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