カプコンより発売されたゾンビパラダイスアクションゲーム。プレイヤーはゾンビだらけのショッピングモールを舞台に奔走する。
バカゲー要素も多いが少々癖が強く人を選ぶ作品(管理人は好き)。
登場人物
チャック
主人公。娘のケイティを救う為ひとりゾンビだらけのモールを奔走。正義感あふれるダンディな男だが、プレイヤー次第で言動と行動が矛盾だらけに。
ケイティ
チャックの娘。おもちゃをあげると喜んだり、父の活躍中もロックマンで遊ぶなど能天気で快活。
ステイシー
ゾンビへの人権を主張する団体のリーダー。
アクティブな言動が多いが、ずっと安全地帯に引きこもる通信役。
サリバン
セーフハウスという安全地帯を守るおじさん。チャックを受け入れたり追い出したり忙しい人。
タイロンキング(TK)
黒幕的ボスキャラ。ゾンビを見せ物として扱っている。
ツインズ
TKがはべらせている双子の姉妹。レベッカと並んでエロ担当。
レベッカ
レポーター。貴重なアジア系女性枠。最初はチャックを敵視しているが徐々に共闘する。
ビジュアル・服装をはじめ、ムービー中のカメラアングルなど明らかに優遇されているが・・・。
彼女に限らず、キャラが立っているのに活躍ぶりが惜しいキャラが沢山いるのは残念。
良い点
広大なマップを駆け抜ける楽しさ
ゾンビだらけの巨大ショッピングモールを自由気ままに動き回ることができる。ゾンビをスルーするもよし、いちいち相手にするもよし。
各ショップには小さなネタイベントが用意され服装を変えたり一攫千金を狙ったり強力な武器を入手したりと多方面に楽しめる。
また段差をジャンプで上ることで上方向にも進めるのだが、これが一種の隠し要素になっている。必須ではないのだが見つけると有利なアイテムを入手できることが多い。探し回るのも一興。
大量のゾンビをなぎ倒す爽快感
ゾンビ撃破数50体ごとに経験値ボーナスが入り、1000体ごとにも経験値ボーナスが入る。この数字を見るだけで如何に大量のゾンビが湧くかご理解いただけるかと思う。
道中の武器を拾って闘う形になるので、戦闘システムは初期の龍が如くに近い(アイテムを置く操作が方向キー下ボタンなど、ボタン配置も似ている)。
ゾンビのやられっぷりは実に多彩で武器ごとに細かいモーションの違いがみられる。
種類も豊富で「あれ、これさっきも見た」といったゾンビに出くわすことは少ない。
多彩な武器と移動手段
合成により多彩な武器を生み出せる。
弓とダイナマイトを合成すればダイナマイトを矢のかわりに発射できる。
車椅子にバッテリーを装着して電気イスにすれば、電気椅子でゾンビをなぎ払いつつ移動できる。
展示されているスポーツカーのキーを入手すれば、ゾンビを轢き殺しつつ移動できる。
見ているだけで飽きないブラックジョークに満ちた武器・移動手段の数々でプレイヤーを飽きさせない。
圧倒的にキャラの立った中ボスや生存者
道中にはサイコパスと呼ばれる生存者が中ボスとして待ち構える。極限状態で頭がおかしくなり主人公を攻撃してくる。戦闘必須ではない者も多いが、プレイの際は是非一通り戦ってみてほしい。
サイコパスにはそれぞれに専用のムービーが用意され、キャラクターも非常に立っている。一部サイコパスはパラレルワールドの作品でも登場する。
やたら強い生存者
ゾンビ化していない一般人を救うサブイベントが多く発生する。彼らには武器を持たせることで一緒に戦ってくれるほか、回数制限もない。
たとえばスナイパーライフルを持たせれば半永久的に素晴らしい援護を見せる。
これはボス戦であっても同等で、ボス1人に対して生存者を含む3人でリンチにするといった芸当も可能。
強くてニューゲーム方式の採用
途中でゲームオーバーになったりリスタートすることで、お金と経験値などを引き継ぎ最初からプレイできる。
序盤は細かい経験値稼ぎポイントが多いため、序盤を何度もプレイして最大レベル50まで鍛えるのも良い。
もちろん逆に鍛えずに進めたり、初期状態ニューゲームにこだわった縛りプレイも楽しめる。
賛否両論 or 悪い点
ロードの長さ
広いマップに大量のゾンビを配置するという仕様からか、マップが切り替わるたびに15秒以上のロードが発生してしまう。GENがプレイしたゲームの中でもこのロード時間は最長。
マップそのものが非常に広い為ちょくちょく細かいロードが入るよりはマシとも解釈できる。
難易度が高い
レベルをしっかり上げないとさくさく進めていくことは難しい。敵の数が膨大な為特定の強力な武器を何種類か持っていないとノーダメージも至難。
またゲームの仕様上、厳しい制限時間が設けられている。実際にのんびりモールをうろうろしていると序盤は時間切れでゲームオーバーになることが多くなる。
とはいえ、この繰り返しで道やアイテム配置を覚えてやり直していくという行程もゲームの楽しさと言える。
ストーリーやキャラ設定
途中で台本を書き換えたのでは?という矛盾展開が序盤から発生する。
たとえば主人公は道中ゾンビはもちろん人間をモノとして扱い惨殺するサイコパスに遭遇し、「そいつはまだ死んでない」と批判する。しかし開始直後のミッションでは生身の人間がボスキャラとして登場しその場で惨殺する。
ヒロイン枠の女性は2人出てくるのだが、常に危険な場所に飛び込んでいく活動的なジャーナリストよりも、安全な場所に引きこもっている無線係の方がストーリー上優遇されている。
残虐描写の多さ
四肢がもげたり首が吹き飛んだりととにかくグロテスク。耐性のない方にはお勧めしない作品。
コンテニュー制度がない
死ぬとゲームオーバーになった直前のセーブポイントか最初からになる。セーブできるときにセーブしておかないとひどい目にあう。
各種システムの説明不足感
ゾンビレックスという薬を一定時間ごとに娘に投与する行動が必須となる。大金で購入も可能だが、基本的には隠された位置から拾うことになる。しかしどこに落ちているかの情報はゲーム中はほとんどなく、初回プレイが順調に進んでいてもゾンビレックス不足でゲームオーバーはざら。
また生存者を助けるミッション(任意)が無線から発表されるのだが、無線反応が無い生存者もちょいちょいいる。
どうしてもクリアできない人は購入するのもありか。
強い武器・技の偏り
攻略でも触れているが全方面に優秀な武器が一部存在する。まともにプレイするならこれ1つだけでなんとかなる。

ゾンビパニックが広大な敷地内で起きたら・・・を体感できる作品。ブラックジョークがツボにはまれば長く楽しめるだろう。